ポジショニングマップとは、市場で自分がナンバーワンの地位を築き、競争優位性のある立ち位置を取るためのポジションの作り方をいいます。
他の競合の商品・サービスと比較されてもここが一番と思ってもらえたらポジショニングが取れていると言えます。
ビジネス上有利になるポジショニングですがこの見つけ方が非常に難しく、“どのようにしてポジショニングマップを作ればよいのですか?”とよくご質問をいただくので、わかりやすくポジショニングマップの作り方を説明します。
ナンバーワンのポジションを見つけるには今回お伝えするポジショニングマップの軸の取り方を活用すると、効果的に競争上優位なポジションを発見することができます。
Contents
ポジショニングマップとは?
縦軸と横軸にそれぞれ対極となる2軸を取ります。以下の例は、ファッションブランドのポジショニングマップです。縦軸が「高価格⇔低価格」、横軸が「シック⇔派手」の2軸を取って、A~E社それぞれのブランドがどこに位置するか当てはめています。
これを見ると、派手なブランドの方に偏っていることがわかりますね。反対に高価格でシックという左上の領域には誰もいないということがわかります。
つまり、派手なブランドを作るよりもシックで高価格なブランドを作ればすぐにナンバーワンのポジションを取ることができるのです。
このように、競合他社がどこに位置付けられていて、どこにガラ空きのポジションがあるかを見つけるために、ポジショニングマップを活用します。
それでは、このポジショニングマップの作り方について解説していきますね。
ポジショニングマップの2軸の選び方
ポジショニングマップの作り方で最も難しいのが軸の選び方です。“この選び方がわからない”とよくご質問もいただきます。これを外してしまうと正しいポジショニングマップは作れないので注意してください。
まず軸の選び方として以下を考慮する必要があります。
・お客様が購買を決める要素
・独立性の高い2軸
・自分の強みが活かせる
それぞれ説明しますね。
お客様が購買を決める要素
ポジショニングの軸を考える際にライバルと差を付けようと思って、お客様の気持ちを無視して奇をてらった軸を選んでしまうケースが多いです。そうなると、ナンバーワンにはなれますがお客様が欲しいものではなかったということに陥ってしまいますので、お客様が購買を決める要素が軸でなければいけません。
購買を決める要素が複数あるなら特に決め手となるもの2つを選ぶと効果的です。
独立性の高い2軸
軸を2つ選ぶわけですが、この2つの軸は似ているものだとあまり意味はありません。例えば「価格」と「性能」を軸に選んだ場合価格が高くなれば、性能が良くなるのは当たり前ですよね。片方が高くなれば比例してもう片方も高くなってしまうと有効なポジショニングマップにならなくなってしまいます。
相互関係がなるべくない2軸を選ぶようにしてくださいね。
自分の強みが活かせる
とても有効な軸を見つけたとしても、自分がその軸の先端でナンバーワンになれなかったとしたら当然ですがポジションを取ることはできません。まずは、自分の強みが軸になっているということが必要です。
今はナンバーワンでなくても、すぐにその立ち位置を取れるならよいか?と思うかもしれませんが、すぐに取れるならあまり有効ではありません。
なぜならすぐに取れるということはライバルも簡単にそうなれてしまうからです。
ナンバーワンの立ち位置を取るまでに時間がかかる軸だととても有効です。もしくは特許や権利を取得していてライバルが入ってこれないなら完璧ですね。
以上の軸の選び方を踏まえて次は実際に2つの軸を決めていきましょう。
ポジショニングマップの正しい軸の取り方
軸の取り方としては以下の5つの観点があります。これらを組み合わせることによってナンバーワンになれるポジションを築くことが可能です。1)顧客メリット
2)自分の実績
3)商品仕様
4)ターゲット
5)専門性
これらの観点で軸を2つ作ってポジショニングマップを構成してください。
では各軸の考え方を説明しますね。
顧客メリット
お客様のメリットになっているものを軸にするということですね。軸を選ぶ際に最も重要な要素ですのでこの「顧客メリット」のみで2軸を構成しても構いません。以下に例を示します。
・時間がかからない
・わかりやすい
・手軽にできる
・安心感がある
・効果が持続する
・すぐに始められる
・対応が早い
・簡単にできる
・高級感がある
・楽しい
・気持ちがよい
これらはすべて顧客視点でのメリットです。これ以外にもたくさんありますので自分のお客様がどんな観点で商品、サービスを買っているのかリサーチをしてみるとよいです。
自分の実績
競合他社と比べて、実績が圧倒的に勝っているとお客様から選ばれやすいです。実績があるということはお客様の信用と安心感が得られるので、競合他社に勝る実績があるならこれを軸としてアピールすると効果的です。最もわかりやすいのは以下のような実績ですね。
・売上実績が「大きい」
・集客実績が「多い」
・成功確率が「高い」
・成功した業界が「多数」
例えば、お客様がコンサルタントを選ぶ際には上記のような実績を重視します。お客様は指導を受けたら自分が成功できそうなのかどうかということが最も重要だからですね。
コンサルタントやインストラクター、コーチングなど指導するという職種の場合は自分の実績を軸にすると有効です。
商品仕様
次は商品、サービスのそのものの特徴や仕様に関する軸です。例としてはこのような内容です。
・「新しい」⇔「伝統的」
・「大きい」⇔「小さい」
・「多い」⇔「少ない」
・「シンプル」⇔「多機能」
・「軽い」⇔「重い」
・「実践型」⇔「理論型」
・「ツール」⇔「ノウハウ」
商品の特徴や仕様なので左右のどちらが魅力的かはお客様次第ということになります。
ターゲット
購入するターゲットが誰なのかという軸になります。競合他社がやっていないターゲット層に変える、つまり業界を変えることでナンバーワンのポジションを取れることがあります。例としては以下になります。
・「男性向け」⇔「女性向け」
・「ヤング向け」⇔「シニア向け」
・「個人向け」⇔「企業向け」
上記の例は対極ですが、自分のいる業界で成功したマーケティング手法を別のまだやられていない業界に持っていって導入するということも効果があります。
僕の例ですが、どこでも使われているスタンプカードをクラシックコンサートに導入したらリピート率が増えたという効果がありました。
専門性
自分の専門性を発揮できる軸は何かを考えます。例えば、以下のように「こんな特徴のある○○」のように専門性を付加します。
・アクセスがアップする(ブログ構築)
・リーズナブルな(イタリアン)
・モテる(文章術)
・仕事が取れる(名刺デザイン)
このように自分の強みが加わった要素を軸として考えます。
以上の観点で軸を洗い出してみてそれらを組み合わせることでポジショニングマップを構成します。
僕の例をあげて説明しますね。
婚活パーティーのポジショニングの事例
僕と共同主催者数名で運営している婚活パーティーは9年間、毎月数百名が参加しています。それは上手にポジショニングが取れているから継続できていると言ってもよいでしょう。以下の2つの軸で構成して、プライベートパーティーというスタイルを築き、ナンバーワンのポジションが取れました。
・プライベート感
・高級感
ポジショニングマップを作ると以下のようになります。
一つ目の軸はプライベート感です。このパーティーはインターネット上には一切公開せずに、幹事の友人のみの実際に会ったことがある人しか参加できないようにしています。婚活業者のようにネット広告で募集して誰が来るかわからないというものではないので、参加者には安心した出会いを提供できています。完全クローズドなパーティーなので怪しい人が入ってくることがない安心して出会えるプライベートパーティーというのが売りですね。
そして、もう一つの軸としては高級感です。都内山手線内側のアクセスが良くてお洒落な会場のみで開催しています。青山でサンセットを楽しめるロケーションやテラス席があるレストランなど男女が出会うのにふさわしい会場で開催しています。
この2つがあることによって、「より魅力的な出会い」ということにつながっています。
異性との出会いは最も参加者が求めていることですよね。このように顧客メリットを軸にすると強いポジションを築くことができます。
ポジショニングマップの作り方まとめ
ナンバーワンのポジションを発見するためのポジショニングマップの作り方は以下の5つの軸を考慮して決めます。1)顧客メリット
2)自分の実績
3)商品仕様
4)ターゲット
5)専門性
これらを組み合わせると競争優位な軸を作ることができるため、ポジションを確立をすることができるのです。
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