“部下や自分が教えている生徒がなかなかやる気になってくれない。”ということに悩んでいる上司や先生は多いのではないでしょうか。
今日は、そんなやる気を出してくれない人にどうやったらやる気になってもらえるか?についてお話しようと思います。
工場長の秀逸な施策
ある会社で従業員が急にやる気になって、業績が急上昇した例があります。その会社は電化製品を製造する工場で、従業員は昼と夜の交代制で電化製品を作っていました。
しかし、生産性は悪く、一日当たりの目標生産数をほとんど達成できずにいました。
工場長が「もっと頑張れ!」と言ってもなかなか生産性は上がりませんでした。人は「やれ!やれ!」と言われると逆にやる気が失せてしまうものですからね。
抜本的な解決策が見つからず生産性を上げられずに困っているという状況です。
もし、あなたがこの工場の経営者ならどうやって改善しますか?
少し、考えてみてくださいね。
昼と夜の交代制で電化製品を一日中作り続けていますが、昼も夜も両方とも生産性が悪いという状況です。この状況を変えないと工場は倒産に追い込まれてしまいます。
こんな切羽詰まった状況。あなたならどうしますか?
ヒントは…
昼と夜の交代制で作っているというところがポイントです。
では、その答えとして、具体的な解決策を言いますね。
それは、「昼と夜のそれぞれの作業の終わりに電化製品を作った個数を黒板に書いてから帰る」です!
どういうことかピンと来たでしょうか?
昼の部の作業が終わった段階で、昼の間に作った電化製品の個数を黒板に書きます。すると、夜の部の人が来たらその黒板に書いてある個数をまず見るでしょう。
その個数を見たらどう思うでしょうか?
夜の部の人も同じように作業が終わって帰りに黒板に作った電化製品の個数を書きます。
夜の部の人はきっとこう思うはずです。
“負けられない!”
昼の部の人が作った個数より少ない数字は黒板に書きたくないですよね。だから、その数を上回ろうと頑張るのですね!
この黒板に個数を書いてから帰るという策を実施したら生産個数はどうなったかというと、以下のように日増しに増えていったそうです。
昼:100
↓
夜:101
↓
昼:102
↓
夜:103
↓
昼:104
↓
夜:105
すごい効果ですね!この策を実施したおかげで工場の生産性はみるみる上がり倒産せずに済むことができました。
人は強制的にやらせても動かないですが、対抗意識を刺激するということによって自発的に行動するようになるのですね。
昼の部と夜の部の従業員をうまく競争させることによって生産性を上げた工場復活の例でした。組織やコミュニティを持っているならきっとこの方法が活用できると思うのでぜひ試してみてくださいね。
学校のテスト
今はあまり見かけなくなりましたが昔は中学や高校の中間・期末テストの成績上位者が紙に書かれて貼り出されていましたよね。これも、テストの点数を競わせて生徒全体の学力を向上させるという施策ですね。
このように競争社会で育った世代なら「人に負けたくない」という気持ちを持っている人が多いのでとても有効な施策ですよね。
本日のまとめ
人をやる気にさせたいなら強制的にやらせるのではなく、上手に対抗意識を刺激するのが効果的である。
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